第一章・第五話 その4「宇宙船でお茶の配達?」 はぁ~??????2008-09-02 Tue 15:27
3D映像の金髪の女性アナウンサーは、カメラの正面に向き直り、真剣な面持ちでこう締めくくりました。
「そして、2077年の今、すべての開発と製造が終わり、宇宙船『ビッグポッド』の船長を迎える日がやってきたのです。」 ~映像は、3Dから平面写真のフラッシュにかわり、若かりし日の京太郎、今現在『二條園』の上空に浮かんでいる『二條園デバー』と同タイプの宇宙船の他、巨大なタンク型の物体や、奇怪な『ロボット』などが次々に映し出された後、さきほど、流された未来からのメッセージ映像に切り替わりました。~ 映像は宇宙船内のコクピットに座り、楽しそうに笑っている村田くんがアップで映されていたのですが、村田くんのしゃべっている相手の声がかうかに聞こえました。 「ビーナス ビーナス...」 とくりかえしているようです。ビーナス...金星のことでしょうか? 「ビー ナス ビー ナス ビー...。『ナースビー』やな! ふっふっふ」 どうやら、一人で言って一人で受けている様子で、村田くんは返答に困っているようです。 しかし、その笑い声はどこかで聞いたことがあると思ったら、それもそのはず...。 次に画面にアップで映し出された村田くんの話し相手とは、 なんと!「輝斗」だったのです。 「えええええええー。ワシ? 今のんワシか?」 映し出された自分の映像を指さし、 「ちゃうで、ワシとちがうで! わしゃ知らんで!」 とその場にひっくり返ってしまいました。 一方、輝斗の隣ににいる京太郎や武士会長はうんうんと、顔を見合わせて頷きあい、さも平然とした様子です。 「ちゃうちゃう。ワシ、あんなんもんに乗った覚えないで。」 と、口をとんがらがせ、足をバタつかせているその姿は、まるでだだをこねる子供のようでした。 スポンサーサイト
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