京都二條園2077

かぐや姫以来、初?の京都のSF小説。2077年を舞台にした京ことばによる奇想天外なストーリー。毎週火曜日更新!!はじめてお越し頂いた方は、「第一章・第一話 その1」からお楽しみ下さい。
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第一章・第三話 その2「輝斗おかえり」て、どちらさんどす?

『さぁ...、店帰ってからがまた大変や。色々と、せんなんしなぁ~』
などと考えている内に、輝斗の車は二條園のすぐ近くにまで差し掛かりました。と、その時、急に彼はブレーキを踏み込んで停車し、辺りをキョロキョロと見渡しました。  
 なぜならあまりにも多くの人々が店の前を埋め尽くしていたので、一瞬道を間違えてしまったのかと錯覚してしまったようです。

「なんや!? なんの騒ぎや。皆、ワシの店の前で何してんにゃ?」
 ざっと二~三百人にはなろうかという人だかりが、二條園の前に出来ていたのです。
 しかもそのほとんど全員が、空を見上げて指をさしているのでした。輝斗も皆が指さす空中をフロントガラスごしに覗き見てみると...。

「なんやアレ! なんであんなもん、宙に浮いてんにゃ?」

ふぅ~。
驚いたことにそこにはなんと!およそ3世代程前のデザインと思われる水色がかったシルバーのジェット機のような物体が、微動だにせず空中停止していたのです。
 しかもほんの10~20m上空という至近距離...。二條園の屋根にのぼれば、簡単に手が届きそうな所にポツンと浮かんでいました。レトロな機体の曲線は、どこか懐かしさを感じさせるシルエットを描いていますが、エンジン音らしきものは、一切聞こえてきません。
 それどころか、聞こえてきたのは、昼間かすかに聞こえたあの不思議な『メジャー和音』だったのです。
 しかも、両翼には『お茶処二條園』という文字が見てとれました。

「はぁ? なんでやねン! なんでウチの店の名前が書いてあんねン?!」
 
 今日という長い一日にやっと一段落がついて、これからゆっくり風呂にでも浸かり、その後、発泡酒でも飲んでのんびり休もうと考えていた彼ですが、まだまだそんな時間が持てるのは先の事になりそうでした。
 しかし、とにかく今は、事の真相を確かめるためにも、一刻も早く店に帰らなければなりません。

プーッ、プーーーッ
遠慮がちにクラクションを鳴らし、車窓から顔を出した彼は、
「ちょ、ちょっとすんまへんなぁ。ちょっと通しとくりゃす。」
人だかりに向かって申し訳無さそうに声をかけています。
と、そこへ

「あっ!輝ちゃん! あんたどこ行ったはったん?」 
「さいぜんからエライことになってまっせ。」
輝斗の姿に気付いた近所の顔見知りの二人が声を掛けてきました。
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